
電力自由化が始まると共に、様々な企業が電力事業に参入し出しましたが、その中の一つに、ケーブルテレビでも知られるJCOMも含まれています。JCOM電力は、基本的にJCOMに加入していれば、誰でも契約を切り替えることが出来ます。しかしJCOMは他社の新電力と比べると、電気代などの料金面で何かお得な要素ってあるんでしょうか?他の新電力の説明も含め、詳細を見ていきたいと思います。
目次
JCOM電力ってどんなサービス?
電気代が安くなる「電力セット割」
※画像:JCOM公式
JCOM電力を利用する際、電力セットへ加入する必要があります。その際セット割が適用され、電気代が安くなるのが、このサービスのメリットとなっています。
JCOM電力を契約すると、セットプランによって以下のいずれかの割引が電気代に適用されます。
年間割引総額 | |
1,000円×12ヶ月 | 12,000円 |
500円×24ヶ月 | 12,000円 |
500円×12ヶ月 | 6,000円 |
これだけ見ると、お得な印象を受けますが、事はそう甘くはありません。
JCOM電力はメリットよりデメリットが多い…?
契約手数料が3,000円発生
電力セットに加入する際、契約手数料が発生するのですが、これには以下のようなデメリットが挙げられます。
- 契約手数料として3,000円を支払うことが必須
- 年間割引総額6,000円が適用される場合に至っては半分が相殺される
- 他の新電力では契約手数料が発生しない
契約手数料に3,000円というのは、このケーブルテレビやインターネットにおいて、一見よくある必要最低限の発生費用に思えますが、新電力は基本的に、そのような支払いを請求していないことが一般的です。
手数料と聞くと、うっかり納得してしまいそうな費用なので、これには要注意ですね。
解約には最大20,000円の違約金が発生
電力セットの自動更新のサイクルは以下になります。
戸建て:2年
集合住宅:1年
そしてこのJCOMの電力セット、実は解約の際に致命的なデメリットが潜んでいます。
- 更新月以外の解約は3,000円~20,000円の違約金が発生
- 他社の新電力はいつでも無料で解約できるのがベター
更新月以外での解約は、違約金の支払いが必須となり、プランや住宅事情によって、およそ3,000円~20,000円の違約金が発生することに。とは言っても、他の新電力に参入している企業も、同じ制度を執っているのでは?とお思いかもしれませんが、実は、いつ解約しても無料なのが割と一般的なのです。JCOM電力の電力セット割は、他の新電力に参入する企業のセット割と比べても、割引額は多い方なのですが、この縛りが足かせとなってしまい、迂闊に利用できないサービスとなってしまっています。
契約手数料に違約金に…こんなに色々取られてしまっては、何のためにお得だと踏んで加入したのか、分かりませんよね。
電気使用量が少ない人にはメリット小
JCOMの電気代は、従量料金に以下の形で割引されるようになっています。
東京電力エリアの割引率(%は従来の電力会社との差額になります) | |
第一段階料金 | 「19.52円/kWh × 利用量」× 0.5% 割引 |
第二段階料金 | 「26.00円/kWh × 利用量」× 1% 割引 |
第三段階料金 | 「30.02円/kWh × 利用量」× 10% 割引 |
このように、それなりに使い込まないことには、大きな割引が見込めません。
メリットはあっても微妙
割引があるので通常の電気代よりも安い
やはり基本的なメリットとしては、通常の電気代よりも安くなることがメリットとなるでしょう。ただ先述した通り、契約手数料や違約金なども考慮すると、素直に喜べる割引ではありませんし、それも踏まえると割引額も大きくは感じないでしょう。
JCOMの他のサービスの利用料と一括される
メリットと言うには微妙ですが、様々な請求が一括になることで、支払いが楽にはなります。しかしこれは他の新電力も同様なので、特段変わったサービスとは言えません。
オール電化向けのプランを用意
JCOMではオール電化住宅向けのプランを用意しています。オール電化に特化した新電力は、まだまだ少ないので、これに関しては差別化を図ってると言えます。
申し込みの流れ
JCOM電力を利用する場合、以下の申し込み手順を踏む必要があります。
①申し込み
JCOM電力のページから申し込むことが可能です。各項目に申し込みボタンがあるので、手間取ることは無いでしょう。なお、電力会社に解約手続きの連絡をする必要はありません。お電話からのお申し込みの際は、以下の窓口にて受け付けています。
フリーコール:0120-848-816
※受付時間:9:00~18:00(年中無休)
②JCOMカスタマーセンターから連絡
申し込みから5営業日以内に、JCOMから契約内容の確認について電話で連絡があります。検針票を控えておくと、確認がスムーズになるので用意しましょう。またオール電化向けプランの場合、検針票のコピーを提出する必要があります。
③JCOM電力の利用開始
申し込みからおよそ3週間で、電力サービスが切り替わります。利用するにあたって室外メーターの交換作業を行う場合がありますが、立ち会う必要は無いので、そのまま切り替えまでお待ち下さい。
JCOM電力以外の電気プランは?
さて、度々出てきた「新電力」というワードですが、他におすすめのものがあるとすれば、auでんきとソフトバンクでんきの二つをピックアップさせて頂きたいと思います。JCOMのような高額な事務費用を支払う心配がないため、ほんのついで感覚で気軽に申し込めます。もちろん各々のケータイやインターネットなどの利用料と一括で支払うことも可能なので、そちらもご安心ください。
auでんき
※画像:au公式
契約事務手数料や違約金の無いauでんきは、電気代自体が安くなるわけではありませんが、ポイント還元やクーポンが貰えたりと、au独自の待遇が受けられるようになります。
auでんきポイント
auでんきを同社のケータイやネットとセットを組むことで、auでんきポイントというものが貯まり、au WALLETにポイントが還元される仕組みになっています。セット対象となるのは、auケータイかauひかりのいずれか1回線のみ(料金は全てまとめられます)。ちなみに「今月電気を使いすぎちゃったな…」というしくじりがあっても、料金が高ければ高いほどポイント還元率が上がるので、罪悪感がありません。料金別に見たポイントバック率は以下の通り。
月々の電気料金 | ポイントバック率 | 年間総取得ポイント |
7,000円 | 3% | 2,520pt |
10,000円 | 5% | 6,000pt |
13,000円 | 5% | 7,800pt |
auでんきアプリ
またauでんきは、アプリで電気料金の推移を確認できるようになっています。機能はそれだけでなく、月末の電気代を予測したり、電気料金に応じてガチャが回せたり、現在利用中の家電と最新家電を比較して、買い替えの参考にできたりと、意外と多機能なので、使い込むところが結構あったりします。
KDDI公式通販サイト「Wowma!」のクーポンが進呈される
auでんきを利用することで、KDDIが運営する通販サイト「Wowma!(ワウマ)」にて利用できるクーポンが都度進呈されるようになります。
Wowma!は、Amazonや楽天のような内容のショッピングツールになっており、さらにチケットの購入も可能です。
↓サービスの詳細や申し込み方法など↓
auひかりもまとめて利用したい!
※画像:au公式
auのケータイとネット、そして電気を3つまとめて利用する際、料金の支払いを一括にできることくらいしかメリットが無いのかな、と疑問視してしまうかもしれません。確かにauでんきとのセット契約は、スマホ、またはネットのどちらかだけでも特典があるというのは、3つ以上利用することの理由にはならないかもしれません。
しかしそれとは別に、auケータイとauひかりの同時利用には、月々最大2,000円、ケータイ代が割引されるauスマートバリューがありますよね!
auでんきに加入すれば、ポイントやクーポンも貰えてお得になりますし、さらにauひかりも利用すれば、auスマートバリューも適用されるので、auユーザーにとってはどちらを利用するのも得策なハズです。
またauひかりでは、以下のキャンペーンが実施されています。
【初期費用相当額割引】
開通工事費を最大37,500円まで割引!(実質無料)
※ネット+電話を60ヶ月利用
【スタートサポート】
他社から乗り換えの方の違約金を最大30,000円まで還元!+下記代理店から申し込むと上乗せキャッシュバックあり!
※ホーム:ネット+電話+電話オプションパックEX(690円/月)
マンション:ネット+電話+電話オプションパック(500円/月)に加入
【auスマートバリュー】
500円~2,000円の割引をauケータイの月額料金に毎月適用
※auひかり電話(500円/月)に加入
【プロバイダキャッシュバック特典】
auひかりのプロバイダを選ぶ際、最大20,000円のキャッシュバックやタブレットプレゼントなどの特典が用意されています。
さらに代理店申し込みなら、公式特典に加えキャッシュバックキャンペーンなども利用できるので、この機会をお見逃し無く!
↓最大52,000円キャッシュバックキャンペーンに進む↓
ソフトバンクでんき
ソフトバンクでんきは単純にスマホや固定回線とのセット割となっており、割引額は大きくは無いのですが、特にデメリットもありませんし、シンプルな内容で分かりやすくなっています。解約時には500円の違約金が発生しますが、ワンコイン程度で済むので、やはり気楽なものでしょう。
でんきプランも巻き込んだおうち割
※画像:ソフトバンク公式
ソフトバンクと言えば、ケータイとソフトバンク光のセット割である「おうち割」が目玉サービスの一つとなっていますが、このおうち割、実はソフトバンクでんき向けのものもあるのです。
おうち割 光セット
ソフトバンクのケータイと同社の固定回線のセット割で、家族の分も含めたソフトバンクケータイの月額料金が毎月500円/1,000円割引されます。
おうち割 でんきセット
方や、ソフトバンクでんきと同社のスマホorネットとのセット割となっている、ソフトバンクでんきですが、こちらで適用されるのは「おうち割でんきセット」になります。以下の割引内容をご確認ください。
月々の割引種別 | 割引額 | |
ケータイ代 (10回線まで) | 2年間 | 100円 |
3年目~ | 50円 | |
電気代 | 1% OFF! |
ケータイの月額料金が家族の分も含めて適用されるのは嬉しいですね。1回線あたりの割引額は小さなものですが、適用される回線数が多ければ、それなりな金額になるでしょう。
おうち割でんきセット(M)
おうち割の「光セット」と「でんきセット」の二つをまとめたセットプランになります。ソフトバンクケータイ+ソフトバンク光+ソフトバンクでんきの3つに加入すると、このセット割が適用される形になります。
「おうち割でんきセット(A)」+「おうち割 光セット(A)」
また、ワイモバイル+ソフトバンク光+ソフトバンクでんきを利用することで、以下の二つのセット割が適用される形になります。
光セット(A):ワイモバイル回線の月額料金に最大1,000円の割引
でんきセット(A):ワイモバイル回線の月額料金に100円の割引(3年目~:50円)
ソフトバンクケータイの場合とは違い、電気代に割引は適用されませんが、ワイモバイルの格安スマホを利用する方にとっては、気になる要素でも無いでしょう。
また、他にもおうちレスキューという鍵の紛失や水漏れなど、生活トラブルに無料出張で対応するサポートサービスも利用できます。こちらはいざという時のために非常に頼りになるサービスでしょう。
↓サービスの詳細や申し込み方法など↓
ソフトバンク光とまとめて利用したい!
※画像:ソフトバンク公式
インターネットを利用するのであれば、ソフトバンク(またはワイモバイル)ユーザーなら当然ソフトバンク光が第一におすすめとなります。ソフトバンク光では、以下のサービスが目白押しとなっているので、特に出費がかさむ新規乗り換えの方は大チャンスです!
【乗り換え新規でキャッシュバック/割引きキャンペーン】
最大27,000円の開通工事費が実質無料!
【あんしん乗り換えキャンペーン】
他社から新規乗り換えの方の違約金や撤去工事費を最大10万円まで還元!
【おうち割 光セット】
ソフトバンクケータイの月額料金を500円/1,000円 割引!
※おうち割 光セットの適用には以下のオプションセット(500円/月)に加入する必要があります。
「光BBユニット」「WiFiマルチパック」「ホワイト光電話/光電話(N)+BBフォン/BBフォンのいずれか」
そしてソフトバンク光もまた、代理店申し込みによって、公式特典に加えキャッシュバックキャンペーンなども利用できるので、是非ご利用ください!
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結論:JCOM電力は無理に加入しなくて良し!
JCOM電力について解説して参りましたが、最後に2点だけまとめます。
- JCOM電力は契約手数料や違約金などによってセット割が無駄になりかねない
- 他社の新電力だと不要な費用の発生が無く気軽に申し込める
とにかく割引額と制約とのバランスがあまり取れていないので、おすすめできるサービスではないと言えます。新電力を利用するなら、選択肢は他にも色々あるので、JCOMにこだわる理由は無いかもしれませんね。