
インターネットユーザーの多くはマンション住まいかと思われます。インターネットの契約プランは集合住宅のマンションタイプと戸建てのホームタイプに分かれており、料金も通信速度も大きく変わってきます。大多数の利用者がマンションタイプを選ぶことを前提に、今回はマンションタイプのインターネットについてお話します。
目次
マンションタイプとホームタイプの違い
ネット回線を住居に引く際、まず最初に自分の住んでいる住宅タイプを選択します。マンションタイプとホームタイプの最も解りやすい違いは、月額料金などのかかる費用です。例えば、光コラボのビッグローブ光と独自の光回線のauひかり、ケーブルテレビのJ:COMでそれぞれを見比べてみましょう。
光回線 | 月額料金 | 工事費用 | ||
マンションタイプ | ホームタイプ | マンションタイプ | ホームタイプ | |
ビッグローブ光 | 3,980円 | 4,980円 | 27,000円 | 30,000円 |
auひかり | 3,800円(お得プランA/ネットのみ) | 6,300円 | 30,000円 | 37,500円 |
J:COM | 6,000円 | 6,000円 |
※上の料金は新規契約、割引を適用していない公式で明示されている標準プランです。
両社を比較してみると費用に違いはあれど、マンションタイプとホームタイプではかかる費用に大きな差があることが見て取れます。ケーブルテレビは光ファイバーを利用した有線放送サービスをネットに応用しているので、純粋な光回線とは別物として考えておくべきでしょう。
なんでマンションと戸建てでは料金が違うの?
インターネットに繋げるために、ネット回線を引くという工程はどちらも同じです。マンションと戸建てでは、ネット回線の配線方式と利用方法が違うというところに原因があります。簡単に言うとマンションのような集合住宅では、電話回線が引き込まれている主配線盤に光ファイバーを引き込んでいます。主配線盤を通して各世帯にネット回線を通しているため、光ファイバーを一本一本各世帯に引く必要がありません。
一方、戸建て住宅は光ファイバーを直接引き込んでいます。マンションタイプは集合住宅に設置されている設備を利用して、住民が共有しているためかかる工事費用と利用料金が安くなっているのです。ネット回線をシェアしているかそうでないかによる料金の違いと考えておくと良いでしょう。
住居タイプで通信速度に差が出る!?
光回線は基本的には最大1Gbpsの通信速度を記録し、フレッツ光を利用した光コラボは通信速度に違いはありません。しかし、ネット上のつぶやきや口コミを見ていると、「プロバイダを変えたら速度が変わった」といった声が多く見受けられます。
ケーブルテレビはネットの光回線とは別物ですので除外しますが、住んでいる地域や時間帯、住居タイプによって通信速度が変わることも十分あり得る話なのです。
その理由は、光回線の利用状況や設備や設定などのネット環境に起因すると考えられています。前述のように光回線をシェアした状況で利用しているマンションタイプは、利用するユーザーの数や利用している時間帯などによって通信速度にバラツキがあります。主配線盤から通じている光回線を利用する人間が多ければ、いかに通信速度が速くても限度があります。
「電話回線がパンクする」という言葉があるように、電話回線を通じてインターネットに繋げている光回線に負担がかかれば、それだけ通信速度にも影響が出始める仕組みなのです。これはユーザーの多い大手の光回線やその光回線の利用者が多い地域に発生しやすい問題でもあります。もちろん、利用者の数だけが問題とは言い切れず、通信環境の設定やネットに繋げている端末のマシンスペックなども原因の一つとして考えられます。
マンションタイプで選ぶ光回線はどこがおすすめ?
引き込んだ光ファイバーを共有しているマンションタイプは、利用する時間帯などによって通信速度にバラツキが出ることもあります。しかし、大容量のデータ通信などを頻繁に行うことでもない限り、基本的には安定してるものです。マンション住まいだからと言って、光回線を引くことにデメリットを感じるケースはほとんどの場合には感じられないでしょう。
そこで、マンションタイプで選ぶおすすめの光回線を次に紹介していきましょう。
マンションタイプでは選べない光回線もある
全国に普及している光回線ですが、実はまだまだ地域によって提供されていない対象エリア外も存在しています。フレッツ光に次いで知名度の高いauひかりがそれにあたり、マンションタイプに限らず関西圏や中部地方では基本的には使えない地域になっているのです。企業間での事情などがあり、使いたくても使えないといった状況が発生することもあり得ます。
一部マンション地域ではauひかりを利用できるところもあるので、こちらの記事などを参考にしていただければ、より詳しく解説されています。
通信速度が世界最高の「NURO光」もまた、制限のある光回線です。NURO光は提供エリアもまだ狭いという以外に、低層階を対象としたマンションタイプなのです。2階建て以下から始まり、2017年現在では7階以下のマンションで利用できるまでに広がりましたが、高層階では利用不可と言う制限が付いています。
どちらもフレッツ光に比べて歴史も浅く、需要がさらに高まれば状況も一変する可能性がある光回線です。
光回線を選ぶ目安
利用目的は人それぞれですが、自分の環境に最適な光回線を選ぶのが前提になります。動画などの視聴サービス、ネットゲームなどを利用するヘビーユーザーは通信速度を重視し、ライトユーザーは月額費用などコスト面を考慮することになるでしょう。
通信速度は現時点で世界最高速のNURO光になりますが、前述の理由や契約の複雑さや工事の回数が多いことなど難点も多いものです。ケーブルテレビは本来はテレビなどの有線放送を目的とした光ファイバーなので、ネット接続を目的とした光回線に通信速度などで一歩譲る形になります。フレッツ光や光コラボ、auひかりは1Gbpsで並んでおり、基本線としてはこれらの中から選ぶことになるでしょう。
それでは月額費用などから光回線をピックアップしていきましょう。
auひかり
月額基本料金 | 3,800円 |
新規初期費用・工事費 | 37,500円 |
備考 | auスマートバリューあり |
auひかりはフレッツ光に比べて提供エリアが狭く、前述の理由から一部地域で使えないエリアがあります。しかし、フレッツ光とは別の自社の光回線を利用していることから、比較的混雑が少なくスムーズなネット利用ができることが特徴です。
また、auのスマホ携帯との同時契約によるauスマートバリューがあり、適用でスマホ携帯が2年間最大2,000円/月割引となります。どちらも日常生活で必須と言えるツールであり、auユーザーにはネットとスマホで割引できるのが大きなメリットです。
その他にも、新規契約で高額キャッシュバックの特典があり、代理店利用で最大45,000円が受け取れるというのもおすすめ理由です。
代理店NEXTで新規申し込み | 45,000円 | 電話との契約で52,000円 |
ビッグローブ光
月額基本料金 | 3,980円 |
新規初期費用・工事費 | 27,000円 |
備考 | auスマートバリュー、auセット割あり |
光コラボであるビッグローブ光は、大手プロバイダBIGLOBEのサービスとフレッツ光が同時に利用できるのがメリットです。ビッグローブ光でもauのセット割が用意されており、こちらでは光回線の月額料金が最大1,200円割引となる「auセット割」と選べるのが特徴です。そしてauセット割を適用した場合の月額基本料金が2,000円台になります。
ただし、auのセット割はスマートバリューとauセット割はどちらか一方しか選べません。ネットとスマホ利用頻度の高い方に割引を適用させる選択ができるので、auユーザーはどちらを選んでも得ができます。
auセット割適用の場合 | 2,780円/月 |
ビッグローブ光はキャッシュバック額も大きく、2017年7月現在では公式、プロバイダ、代理店の三社同時でキャッシュバックが受け取れるという大盤振る舞いがされています。月額基本料も安く、特典目当てで選んだとしても十分元が取れる光回線と言えるでしょう。
代理店NEXTで新規申し込み | 35,000円 | 26,000円 + 高速無線ルーター |
代理店NEXTで転用申し込み | 10,000円 |
@nifty光
月額基本料金 | 2年目まで3,400円(3年目以降3,980円) |
新規初期費用・工事費 | 17,000円 |
備考 | auスマートバリュー、auセット割あり |
ビッグローブ光同様に大手プロバイダの光コラボで、人気のある光回線です。基本料金が安く、auユーザーにもお得なauのセット割も用意されています。
auセット割適用の場合 | 2,200円/月(3年目以降2,780円) |
@nifty光も代理店でのキャッシュバックが用意されており、額はビッグローブ光には譲る形ですが、
代理店NEXTで新規申し込み | 15,000円 |
代理店NEXTで転用申し込み | 5,000円 |
ソフトバンク光
月額基本料金 | 3,800円 |
新規初期費用・工事費 | 24,000円 |
備考 | ネットとスマホのおうち割あり |
ソフトバンク光は月額基本料の割引は特に用意されていませんが、元の基本料が他社に比べて安く、ソフトバンクスマホやY!mobileとのセットでスマホ携帯の月額が最大1,522円割引の「おうち割」があります。これまで紹介してきた光回線はauユーザー対象の割引セットが中心でしたが、ソフトバンクやY!mobileユーザーはこちらの光回線で適用が可能となります。
ソフトバンク光の正規代理店では高額キャッシュバックが用意されており、こちらも併せるとかなりお得な光回線として候補に挙がってくるでしょう。
代理店NEXTで新規申し込み | 33,000円 or 28,000円 + 無線LANルーター |
代理店NEXTで転用申し込み | 15,000円 |
So-net光
月額基本料金 | 4,100円 |
新規初期費用・工事費 | 24,000円 |
備考 | auスマートバリュー、auセット割あり |
ポストペットのモモがシンボルのSo-net光はauユーザーに嬉しいauのセット割が用意されています。基本料金は通常は安いと言える金額ではありませんが、新規申し込みから30ヶ月間は2,700円の割引が適用されます。
auセット割適用の場合 | 2,900円/月 |
正規代理店NEXTでの取り扱いはされていませんが、その他の代理店でもNEXTに負けないほどの高額キャッシュバックが用意されています。人気の高いプロバイダでもあるため、auユーザーの光回線としても候補の一つとしておすすめできます。
マンションタイプはよりお得な光回線を選ぶべき!
マンションタイプで利用するおすすめの光回線をピックアップしてきましたが、本来の速度の面ではいずれも大差はありません。要は利用環境や時間帯次第でいくらでも改善することができるため、極端な話が、条件が同じであればどこの光回線を選んでも問題ないと言えます。
それならどこを選ぶべきかと言えば、毎月の費用や所持しているスマホキャリアを利用してより安く、お得にできる光回線を選ぶのが賢明と言えます。さらに言うならば、新規申し込みや転用で受け取れる高額キャッシュバックなどの特典などの付加要素も併せて考えるべきでしょう。
今回紹介した以外にも光回線はありますが、月額基本料、スマホに対応したサービス、高額キャッシュバックなどを総合的に考えて5社をピックアップしました。その中でも特に目立つのがauひかり、ソフトバンク光、ビッグローブ光の3社に次いで@nifty光と言ったところでしょうか。
上位3社は基本料金の安さに加えてスマホキャリアに対応したサービス、高額キャッシュバックが群を抜いています。今回紹介した5社は大手の中でもトップクラスの品質とサービス、アフターフォローなどが優れた光回線です。いずれもおすすめできる光回線ですので、マンションタイプの光回線を選ぶ際の参考として、覚えておいて損はないはずです。