
WiMAXのモバイルルーターを使い始めてみたら、思いのほか行動範囲で繋がらなかったりして、やっぱり要らなかったかも…と後悔することも、もしかしたら起こり得るかもしれませんね。そんな場合、クーリングオフが適用されれば大助かりなんですが、通信サービスは誓約が色々あるので、いざ解約すると、自分の確認不足が露呈されたり、「そんな説明されたっけ!?」と、業者側とのトラブルに発展することも。自分では悪いと思っておらず、不満が爆発してネットで相談すると、色々自分の不注意を指摘されたりして、結構恥ずかしい思いをしてしまう方も少なくないみたいです。
そういうことで今回は、WiMAXではクーリングオフができるのか?という内容でお送りしたいと思います。
目次
WiMAXはクーリングオフでなく初期契約解除制度が適用
WiMAXはクーリングオフを適用することができません。しかしクーリングオフの代わりになっている法律がこの場合適用されることになり、それが電気通信事業法の電気通信サービスの消費者保護ルールにある初期契約制度になります。ちなみに固定回線や携帯電話などの通信サービスの初期解約で適用される制度ですが、主に以下の2種類用意されています。
初期契約解除制度
利用者都合による初期段階のキャンセルで、事業者側の同意が無くてもキャンセル可能。解約時の違約金は発生しないが、購入済みの端末の解約は不可となる。
確認措置制度
事業者側の説明不備、電波状況の不十分といった状況に適用。対象回線は携帯電話などの移動通信サービスのみとなる。
それではこの初期契約解除制度と確認措置制度、それぞれが適用された場合の負担金は、どのように設定されているのでしょうか?
契約者側の解約時の負担金 | ||
- | 初期契約解除制度 | 確認措置制度 |
契約事務手数料 | 負担あり | 負担なし |
違約金 | 負担なし | 負担なし |
施工済みの開通工事費 | 負担あり | 負担なし |
端末料金 | 負担あり | 負担なし |
解約までの通信料 | 負担あり | 負担あり |
解約書類の送料 | 負担あり | 負担あり |
上記を見る限りだと、確認措置制度が適用されれば、ほとんどの費用を負担することが無くなりそうですね。確認措置制度を採用している事業者は以下になりますが、UQコミュニケーションズは該当しているのでしょうか?
確認措置制度を採用している事業者
NTTドコモ/KDDI/沖縄セルラー電話/ソフトバンク/ウィルコム沖縄/ノジマ/ヤマダ電機/ラネット/SBパートナーズ
なんと!どうやらWiMAXは、確認措置制度が適用されないようですね…。携帯電話メーカーが並ぶ中、どうして同じく移動通信となっているWiMAXは対象外となっているのでしょうか?
UQコミュニケーションズ実施の「Try WiMAX」による通信テスト
※画像:UQコミュニケーションズ公式
WiMAXは移動通信サービスなのに、なぜ確認措置制度が適用されないのか、腑に落ちないところでしょう。しかしそもそもWiMAXでは、自社製品を契約前に無料でレンタルして通信テストを図る「Try WiMAX」というサービスを実施しています。
WiMAXで確認措置制度が適用されない背景には、恐らくこのサービスがある手前、初期解約で大目に見る理由にならないからだと判断できます。
それ以前にWiMAXのサイトでは、地域ごとの通信環境を調べられる「エリア判定」が行えますし、このように事前調査に余念がありません。そういうワケで、WiMAXではどう足掻いても初期契約解除制度までしか適用されないことが伺えます。
WiMAXの解約理由例
WiMAXの解約に多い理由とは、一体何なのでしょうか?調べてみるとモバイルルーターにはありがちというか、想定内となる内容でした。
自宅で繋がらない
これは一番多い理由らしいです。実は結構自宅で固定回線としても利用するユーザーが多いらしく、そういった方にとって自宅で電波が悪くなるというのは、尚更許せないのかもしれません。
思っていたより速度が出ない
WiMAX2+のような次世代製品で、突然速度が低下するといったトラブルが頻発することもあるようで、そういった理由から解約する例もあります。動画やゲームなどを楽しみたい方にとっては、こういったトラブルは致命的でしょう。
圏外になりやすい
WiMAXの場合はキャリアと事業規模を比較すると、残念ながらアンテナ設置がまだまだ追い付いていないため、地下や障害物の多い場所にまだ弱いといったデメリットがあります。そもそも日本のキャリアは世界的に見ても「どこでも繋がる」といった認識なので、アンテナ普及率が異常ではあるんですが。
WiMAXの主な解約理由は、以上になります。やはりTry WiMAXの利用もなしに契約してしまうと、色々な面倒事になってしまうようなので、まずは面倒でもテスト期間を設けておいた方がいいでしょう。この項目のポイントを整理します。
- WiMAXはキャリアと比べて通信状態が安定しない
- Try WiMAXで急な速度の低下などの頻度を把握しておく必要がある
- Try WiMAXで主な利用範囲の通信環境を調べておく必要がある
プロバイダの独自無料解約サービスと申請方法
電気通信事業者法の策定で、WiMAXプロバイダの中でも一部では無料解約期間を設定する事業者も存在します。GMOとくとくBBを一例に見てみましょう。
GMOとくとくBBは20日間の無償解約が可能
GMOとくとくBBの無償解約は主に2つのポイントがあります。
- 無償解約期間は申込から20日間
- 申込住所のエリア判定が○の方のみ対象
GMOとくとくBBは、キャッシュバックが多かったりと人気のプロバイダでもありますが、さらに端末を含めた20日間の無償解約に応じています。
ただ一応、エリア判定では申込住所が○となっていたにも関わらず、実際使ってみたら通信できなかったという限定された状況にのみ適用されるようなのでご注意を。
こちらはTry WiMAXを試す余裕がなく、すぐ使いたいという方に対応した救済措置となっています。
GMOとくとくBBからのWiMAXのキャンセル手順
①「お客さまセンター」に問い合わせ
「GMOとくとくBB」お客さまセンター:0570-045-109
【平日】10:00 ~19:00
※事前電話を省くとキャンセルが受け付けられないことも。
②商品を返送(送料は自己負担)
キャンセルするWiMAX端末を以下住所まで返送してください。
※GMOとくとくBBが全額負担するのは解約違約金24,800円(税抜)のみ。
【WiMAX2+ 返送先】
〒150-8512
東京都渋谷区桜丘町26-1 セルリアンタワー
GMOインターネット株式会社 GMOとくとくBB 行
(連絡先:0570-045-109)
WiMAXのプロバイダ一覧
WiMAXの初期契約解除制度の手続きは、プロバイダによって内容が異なるので、以下各社の問い合わせ先を元に、各自問い合わせてください。
WiMAXのプロバイダ | |
ニフティ | 0570-03-2210 |
ビッグローブ | 0120-86-0962 |
ソネット | 0120-080-790 |
アサヒネット | 0120-030-275 |
DiSMWiMAX | 0120-276-616 |
pilina | 03-5765-1543 |
とくとくBB | 0120-377-109 |
BroadWiMAX | 0120-299-963 |
インボイス | 固定電話:0120-483-550 携帯・PHS:03-6408-2650 |
DTI | 固定電話:(186)0120-830501 携帯・PHS:(186)03-5749-8091(有料) |
代理店問い合わせとなった場合の主な連絡先
なお、家電量販店などの代理店購入の方は、そちらに問い合わせることになる場合もあるので、ご注意ください。
提供会社 | 手続き場所 | 連絡先 |
ヤマダ電機 | ヤマダ電機/ベスト電器 | 0120-810-666 |
ラネット | ビックカメラ/ソフマップ/コジマ | 0120-985-570 |
ワイヤレスゲート | ヨドバシカメラ | 0570-025879 |
エディオン | エディオン/100満ボルト | TEL:0120-71-2133 FAX:084-973-5671 |
ケーティーコミュニケーションズ |
ケーズデンキ店頭/KT-WiMAXコールセンター | TEL:0120-980-886 FAX:03-5657-6731 Mail:support@kt-wimax.com |
ピーシーデポコーポレーション | PCDEPOT各店問い合わせ |
UQWiMAX公式の初期契約解除制度の基準
この項目は特に、契約しているプロバイダを把握していなかったり、プロバイダの初期契約解除制度の基準を調べてもよく分からなかったといった場合に、参考にされるといいでしょう。
UQWiMAX公式の初期契約解除制度の基準ですが、利用開始日or契約書面を受領した日から起算して8日間、書面から本契約の解除が可能です(この効力は書面ありきで発揮します)。その際、以下の内容に注意してください。
①登録料・ユニバーサルサービス料・および契約解除までの
UQ通信サービス利用料などが請求されます。
契約内容に基づいて当該料金に含まれない金銭等を
受領していた場合は、当該金銭等は返金されます。
②オプションサービスへ加入していた場合は
初期契約解除に伴い同時解約されます。
③購入した端末は、初期契約解除後速やかに
UQWiMAX指定の場所へ返却してください。
なお、代理店で購入された場合は、購入先に問い合わせましょう。
【初期契約解除制度の問い合わせ先】
WiMAXを購入した代理店などの店舗、もしくは「UQお客さまセンター」に相談してください。
UQお客様センター:0120-929-818
いかがでしたか?
今回はWiMAXの初期契約解除制度について解説しましたが、ひとまず以下のポイントを押さえてください。
★適用されるのは確認措置制度ではなく初期契約解除制度だが無償解約可能
★プロバイダによって無償解約期間・対象者・申請先が異なる
★契約するならエリア判定やTry WiMAXで入念に通信環境を把握すること
せっかくネット環境を作るのであれば、キャンペーンもセット割も実施しているお得なところだってありますし、損をしないための土台作りは最低限しておきましょう!
おまけ・もしも初期契約制度期間に間に合わなかったら
初期契約解除制度の期間は8日間なので、約1週間のうちに、解約しちゃうか、せっかく契約したし我慢するか・・・悩ましいところですよね。
しかし、他社には解約違約金を最大10万円まで還元してくれるインターネット回線もあるのです。それが、ソフトバンク光・ソフトバンクAirです。
速度重視であれば固定回線のソフトバンク光がおすすめですが、WiMAXのようにお手軽なWiFiルーターがいい場合は、ソフトバンクAirがおすすめです。
「WiMAXの持ち運べるのが魅力だったのに・・・!」というがいるかと思いますが、ソフトバンクのWiFiスポットはなんと日本一の数を誇ります。街中のほとんどで、ソフトバンク会員はWiFi環境にあると言っても過言ではありません。一度検討してみては?