
東京都にお住まいの皆さんは、普段ご自宅でインターネットを利用されていますか?
今だとほとんどの場合は、光回線をご利用の方がほとんどだと思うのですが、実は東京都内限定で提供されているインターネットがあって、その中にケーブルテレビが運営しているインターネットサービスもある様で、ケーブルテレビとまとめて利用すると安くなるというメリットを持っています。
けど、ケーブルテレビ系のインターネットってプランを調べてみると、こういう壁にぶつかってしまいます。
「ネットの単独利用だと高かったりするけど、ケーブルテレビとセットで使うとお得になるのかな…」
とはなるんですが、コースが色々ありすぎて調べるのも一苦労です。
そこで今回は、各社で提供している速度別のコースや、ケーブルテレビとのセット料金例を挙げていきたいと思いますので、
「ケーブルテレビとネットをセットで使ってみようかな、それともやっぱり光回線にした方がいいのかな」
とお悩み中の方は、ご参考までにどうぞ。
目次
東京で使えるケーブルテレビ系インターネット
東京ではケーブルテレビサービスがいくつかありますが、その中から今回は以下の3社を厳選して比較したいと思います。
JCOM
JCOMはジュピターテレコムの略称で、KDDIの連結子会社です。
ケーブルテレビの中では最もポピュラーなサービスの一つで、今回ご紹介するのはJCOM NETというインターネットサービスになります。
多摩ケーブルネットワーク
t-net、並びにt-net光は、多摩ケーブルネットワークのサービスで、その名の通り多摩地区限定で、青梅市、羽村市、副生市、瑞穂町にて提供されているインターネットです。
t-net光では、2.5Gbpsのプランもあり、こちらが標準プランとなっていますが、エリアはさらに限定され、青梅市、羽村市、副生市のみで提供されています。
東京ケーブルネットワーク
TCNネット、並びにTCN光は、東京ケーブルネットワークのサービスで、東京都の文京区と荒川区にて提供されているインターネットで、今回はTCN光をご紹介します。
文京区と荒川区の未提供エリアについては、以下からご確認ください。
文京区 | 荒川区 |
本駒込6丁目:13~15番地 千駄木3丁目、千駄木4丁目 音羽2丁目 小石川1丁目:1~8番地、16~18番地 本郷5丁目:20番地、25~29番地 湯島3丁目:42~46番地 | 西日暮里2丁目:22~26番地、48~52番地 西日暮里5丁目:40番地、48~52番地、54番地 南千住3丁目の一部 南千住8丁目 |
ちなみに多摩ケーブルネットワークと東京ケーブルネットワークは、どちらも略称がTCNなので非常にややこしく、この略称で検索するとどちらもヒットするので、リサーチに少々手間取ります…。
正しくは、
★多摩ケーブルネットワーク(TCN)のインターネット…t-net、t-net光
★東京ケーブルネットワーク(TCN)のインターネット…TCNネット、TCN光
です。
以上を踏まえ、比較の解説に入りたいと思います。
JCOM NET
画像:JCOM公式
まずはJCOMの基本情報から解説します。
月額料金
JCOMの月額料金をコース別に見ていきましょう。
コース | ホームタイプ | マンションタイプ |
光1Gコース on auひかり | 6,500円 | ― |
320Mコース | 6,000円 | |
120Mコース | 5,500円 | |
12Mコース | 3,980円 | |
1Mコース | 2,980円 |
速度別のコースと料金設定をしている様で、当たり前ですが1Gbpsのコースが一番高く設定されていますね。
とは言え、一般的な光回線のサービスが同じ速度で安くても4,000円以下であることを考えると、割高なのは否めません。
また、1Mbpsや12Mbpsというのは、インターネットを満足に利用できる速度では無く、メールを使うのがやっと、といったレベルでしょう。
このプランに今の時代、需要があるか疑問ですが…90年台頃なら活躍していたかもしれませんが。
初期費用
JCOMのインターネットサービスの初期費用は、以下になります。
― | JCOM NET | 光1Gコース on auひかり |
新規加入 | 6,000円 ※WEB申込で5,000円 + 事務手数料:3,000円 |
37,500円 |
追加申込 | 5,000円 + 事務手数料:3,000円 |
光1Gコース on auひかりについては事務手数料の記載がありませんでした。
そもそもこのコースは内容はauひかりと同じなので、auひかりと同じように初期費用無料キャンペーンを実施しているためでしょう。
しかし光1Gコース on auひかりは、新規でも追加でも、初期費用が容赦ないですね…。
ケーブルテレビとのセット割
ケーブルテレビではインターネットをセットで利用すると、割引が適用されることから、ケーブルテレビを利用する流れでインターネットもまとめて利用、となるパターンが多く、JCOMも例外ではありません。
コースがありすぎてセット例を並べるとキリがないので、JCOMの一押しプランを一例として紹介します。
コース | セット内容 | 12ヶ月間 | 14ヶ月目以降 | 特典 |
スマートお得セレクト NET320M |
TV31ch + 320M+WiFi |
3,600円 |
5,505円 | 乗り換えキャッシュバック 10,000円 + 工事費0円 (支払は手数料の3,000円のみ) |
これはほんの一例に過ぎませんが、一定期間は月額料金に割引が適用されるものの、その期間が過ぎると月額料金が一気に跳ね上がってしまうとあって、この緩急には苦しみそうです。
最初の一年の割引期間は、お試し期間として提供されているとも取れますね。
組み合わせによっては、キャッシュバックや工事費免除などの特典が付いてくる様ですが、公式サイトからシミュレーションしてみないことには、実際どんな特典になるかは分かりません。
また集合住宅だと、「J:COM In My Room」という、物件のオーナーさんが費用を負担して、住人は無料でケーブルテレビやインターネットを利用できるケースもありますが、そういった場合でなければ、お得さはあまり無いと言えます。
光1Gコース on auひかり
JCOMで提供されている1Gbpsのコースは、auひかりの光回線を使用しています。
こちらはネットのみだと月額6,500円となっていますが、同じ1Gbpsでもauひかりだと3年プランのずっとギガ得プランが5,100円(3年目以降4,900円)であることを踏まえると、かなり高いです。
そのため単独で利用しても旨味は一切無いため、あくまでケーブルテレビとセットで利用すると割引が適用されるサービスになるのですが、その割引の適用期間も一年ほどで、あとは割高な金額設定になってしまうため、長い目、という程の期間でもありませんが、後々のことを考えると、そこまでお得でもありません。
また、JCOMの他のサービスを利用している場合に、このJCOM on auひかりに申し込むと、37,500円の工事費が発生しますが、キャンペーン適用対象となれば無料化できます。
t-net光2.5ギガ
※画像:多摩ケーブルテレビ公式
次に東京ケーブルネットワークと混合されがちな、多摩ケーブルテレビのインターネットの解説をします。標準プランとなっているのは2.5ギガなので、こちらを紹介したいと思います。
ちなみにt-net光は、集合住宅向けのコースを提供しておらず、戸建のみが利用できる様になっています。
後のTCNも含め、JCOMとはちょっと構成が変わってしまうので読みづらいところがあるかもしれませんが、ケーブルテレビのプランの複雑さ故、ご勘弁を。
各料金詳細
t-net光2.5ギガの月額料金や初期費用、違約金の詳細は以下になります。
t-net光2.5ギガ 各種料金 | |
月額料金 | 5,400円(WiFi料金200円込) |
ネット開通工事費 | 30,000円 |
ケーブルテレビ開通工事費 | 30,000円(集合住宅:10,000円) |
2年プラン違約金 | 13,000円 |
違約金が少々高いのは気になりますが、通信速度が2.5GbpsをWiFi付きで毎月5,400円で利用できるのなら、割と良さそうなプランではあります。
しかしネットもケーブルテレビも、工事費がとにかく高いです。
合わせると60,000円にもなってしまうのは、分割で支払うとしても完済するまで苦痛です。
ひかりTVなら、初期費用も光回線の工事だけで済み、セットトップボックスのレンタル費用のみで済みますから、テレビ専用の工事を別途で行わなくてもいいので余分な工事費を払う必要がありません。
t-net光のケーブルテレビとインターネットのセット利用で大きな問題となるのは、二重工事とその費用が発生することでしょう。
ケーブルテレビとのセット割
ここでは標準となるベーシックコースに適用される割引額を見てみましょう。
ベーシックコースのチャンネル内容はこちら↓
ベーシックコース…地デジ14ch+BS10ch+専門チャンネル36ch=計50ch
セット割を適用した月額料金は以下になります。
ベーシックコース+t-net光 2.5ギガ | |
― | 金額/月 |
ネット | 5,400円(WiFi料金200円込) |
CATV | 4,600円 |
合計 | 9,600円 |
割引額 | -1,000円 |
割引適用後 | 8,600円 |
割引が適用されるとしても、やはりケーブルテレビの月額料金の高さが目立ちます。
同じ50chをひかりTVの2ねん割で観るとしたら、最安で1,500円/月にもなるので、あまりお得感を感じません。
TCN光/TCNネット
※画像:東京ケーブルネットワーク公式
TCN光は、戸建でのみ提供されているサービスで、集合住宅で利用できるのは、TCNネットのみとなっています。
TCNネットは、ケーブルテレビの回線を利用したインターネットになります。
月額料金
まずはTCN光から。
いずれも2年プランの料金設定で紹介します。
TCN光(年割プラン※2年) | ||
速度別コース | 1Gコース | 300Mコース |
月額料金 | 5,000円 | 4,700円 |
2年契約違約金 | 10,000円 |
ホームタイプなので、1Gbpsの月額料金は妥当かなとも思いますが、300Mbpsは300円しか違わないのに、4,700円も支払わないといけないんですね…。
続いてTCNネットの月額料金です。
TCNネット(年割プラン※2年) | ||||
― | ホームタイプ | マンションタイプ | ||
速度別コース | 120Mプラス | 120Mシンプル | 120Mプラス | 120Mシンプル |
月額料金 | 4,400円 | 3,700円 | 3,600円 | 2,900円 |
2年契約違約金 | 10,000円 |
プラスと付くコースには、「メール×3」「WiFiルーター」「セキュリティソフト」の特典が加わります。
特典を見るとお得な様にも思えますが、通信速度があまりにも遅いので、簡単なネットサーフくらいにしか利用できないコースなのは否めないため、この時点で既におすすめはできません。
工事費
TCN光もまた、工事費を二重で支払うことになります。
TCN光 | ||
標準工事 | 光テレビ(ベーシックコース) | 光ネット(1Gコース) |
引込工事+端末取付工事 | 40,000円 | 40,000円 |
端末取付工事のみ | 10,000円 | 15,000円 |
ネットとテレビ両方の工事費だけで、80,000円もかかってしまうのは、痛恨の打撃ですね。
通常、光回線を利用するテレビというのは、その光回線の工事費だけを払えば済む話で、実際、多くの場合は工事費無料で利用できますから、TCNでネットとテレビを利用するのは、良い判断ではないでしょう。
光テレビとのセット割
例えば1Gbpsのコース(5,000円/月)とCS6ch、BS10ch、アンテナ要らずで地デジ14chの計30chが視聴できるベーシックコース(2,000円/月)をセットで利用するとしましょう。
TCNの「ケーブルテレビ+ネット」セット割例 | ||
1Gコース | 5,000円/月 |
6,800円/月 |
ベーシックコース | 2,000円/月 | |
ダブルパック割引 | -200円/月 |
ダブルパック料金となって、-200円の割引が適用され、6,800円となりますが、これだと誤差の範囲程度の割引で、あまりお得感はありません。
インターネットを利用するなら光回線の方がおすすめ
東京に限った話ではありませんが、ケーブルテレビ系のインターネットには、以下の懸念が及びます。
・コースが多すぎて複雑で難解
・通信速度が遅い
・単独で利用すると高い
・ケーブルテレビとならセット料金になるがそれでもひかりTVより高い
・キャッシュバックキャンペーンが無いところが多いので高額な初期費用が免除されない
・スマホとのセット割がない・もしくは割引率が低い
JCOMの1Gbpsは、一般的な光回線の1Gbpsの光回線よりも段違いで高いですし、良心的な料金のコースは速度が遅くて、一段階下の320Mbpsだとオンラインゲームや動画配信などには向きません。
また、BSやCSなどは、現代だとひかりTVでも視聴することが可能で、こちらは光回線を利用するため、ケーブルテレビ用の工事を施工する必要がありません。
さらに光回線では、工事費/違約金などを還元するキャンペーンを頻繁に実施していますし、見返りがあるパターンが多いです。
ケーブルテレビ系のインターネットは、KDDIのケーブルプラス電話を提供していることから、auスマートバリューが適用される様になっていますが、適用条件がauひかりよりも厳しく、基本的に「テレビ」「ネット」「電話」のいずれかから2つ以上はセットで利用する必要があり、電話に関しては一般的な光電話よりも高額なので、テレビついでのネットで適用するのが自然な流れになります。
もしインターネットとテレビをセットで利用するなら、キャッシュバックキャンペーンも実施されていて、スマホとのセット割もお得で、ひかりTVが安価で観れる光回線をおすすめします。
都内だったら、インターネットを選ぶのに何も不自由はしませんが、キャッシュバックキャンペーンが実施されている光回線を選ぶのであれば、以下の光回線をおすすめします。
いずれも標準が1Gbps以上となる回線なので、流石にケーブルテレビ系よりかは速度に困ることはまずありません。
auひかり

auひかりは新しく上下最大5Gbps/10Gbpsのプランをスタートしました。
最大通信速度 | 上下1Gbps/上下5Gbps/上下10Gbps |
月額料金 | 1Gbps:5,100円 5Gbps:5,600円 10Gbps:6,380円 |
初期費用 | 工事費:37,500円 登録料:3,000円 |
auひかりには様々な特典が付加されています。
おすすめポイントは以下の通り。
★東京都内なら5Gbps/10Gbpsのプランも利用可能
★初期費用相当額割引で工事費実質無料
★auスマートバリュー適用でauユーザーはお得
★auスタートサポート適用で乗り換え違約金免除
セット割も違約金や工事費の免除制度も揃っていますし、独自回線なので速度が停滞しにくい特徴を持っています。
auユーザーなら、視野に入れる回線の一つであることは間違いないですね。
また、auスタートサポートは、代理店だとauスタートサポートプラスというキャンペーンが適用される様になります。
auスタートサポートプラスになることで、一体どんな特典になるのか?
詳しく見ていきましょう。
auスタートサポートプラス | |
特典一覧 | ・毎月648円×12ヶ月間割引 ・【マンション】電話オプションパック(500円/月)/【ホーム】電話オプションパックEX(690円/月)を12ヶ月間無料! ・他社からの乗り換え違約金を最大3万円まで一括還元 |
2018年5月31日まで | ホームタイプ:ずっとギガ得プランのみ10,000円キャッシュバック |
通常、auスタートサポートには電話オプションパック(EX)という、オプション加入の条件があり、もちろんその料金を毎月支払わなければならないため、それがauスタートサポートを利用する際の障害となっているのですが、代理店申込だと、12ヶ月間はこのオプションを無料で利用できる様になっています。
ソフトバンク光

auひかりに並び、こちらも大手3大キャリアによって展開されている光回線になります。
ソフトバンク光は光コラボであるため、フレッツ光回線に対応している集合住宅は対応しやすいことがメリットになるでしょう。
最大通信速度 | 上下1Gbps | |
月額料金 | ホームタイプ | 5,200円 |
マンションタイプ | 3,800円 | |
初期費用 | 建物内工事あり:24,000円 室内工事のみ:9,600円 立会工事なし:2,000円 契約事務手数料:3,000円 |
ソフトバンク光は、乗り換えの方への還元制度が非常に行き届いた特典が用意されています。
おすすめポイントを見ていきましょう。
★光コラボなのでフレッツ光から転用できて楽
★おうち割適用でソフトバンク&ワイモバイルユーザーはお得
★乗り換え新規でキャッシュバック/割引きキャンペーンで最大2.4万円の工事費を実質無料
★あんしん乗り換えキャンペーンで乗り換え時の違約金・撤去工事費を最大10万円まで還元
光コラボは集合住宅の場合、前の住人が残したフレッツ光回線を再利用できたりと、何かと使い勝手がいいのが利点ですが、ソフトバンク光はそれに加え、セット割も充実していますし、特典が選り取り見取りなのが魅力です。
また、セット割のおうち割は、ソフトバンク光だとワイモバイルも適用されるので、格安スマホの需要も急激に伸びている昨今だと、いい転換期となるでしょう。
それとソフトバンク光のキャンペーンには、以下の段取りがあるので、利用される際は、充分に気を付けましょう。
・申込日~180日以内に課金スタート
・支払方法(携帯合算、クレジットカード、口座振替など)の登録を済ませておく
・他社乗り換え違約金の支払証明書をソフトバンクに送付
※画像:ソフトバンク公式
NURO光

エリア拡大中のNURO光は、もちろん東京も対象エリアとなっている回線で、標準の通信速度の速さが、何よりの注目要素となっています。
最大通信速度 | 下り:2Gbps/上り:1Gbps |
月額料金 | NURO 光G2V:4,743円 【キャンペーン適用で1年間】2,980円 |
初期費用 | 工事費:40,000円 契約事務手数料:3,000円 |
NURO光のキャンペーンは期間限定になりますが、5月入会キャンペーンによって様々な費用免除の特典が受けられます(4月入会キャンペーンというのもあったんですが)。
NURO光のおすすめポイントは、以下になります。
★最大標準速度が下り2Gbps
★5月入会キャンペーンで月額料金が割引→工事費実質無料&設定サポート無料!
★おうち割適用でソフトバンクユーザーはお得
NURO光のキャンペーンは、申込~12ヶ月後の月末までにNURO光を利用開始することが条件となっています。
また、NURO光は2018年内(10月以降)に上下最速10Gbps/6Gbpsのコースを開始する様で、速度で言えばauひかりと競っている印象を受けますね。
2Gbpsでも十分速くて申し分ないんですけど、やっぱりこれだけ速いと気になってしまうところ。
それと、NUROひかりでもソフトバンク光同様に、おうち割が適用される様になっています。
ソフトバンク光とは違い、NURO光では自社の格安スマホを販売しているため、ワイモバイルには適用されませんが、ソフトバンクユーザーでインターネットの速度を重視されている方には、またとない条件でしょう。