
携帯事業も手掛ける事業者の光コラボは、スマホとのセット割引を売りの一つとしています。au、ソフトバンク、そしてNTTドコモ。日本国内において最大のシェアを誇るNTTドコモもセット割を実施していますが、果たして本当にお得なのでしょうか?今回はドコモのセット割について徹底追及してみました。
目次
NTTドコモとドコモ光の「光セット割」
光セット割とは、スマホ携帯と光回線の同時契約で適用される割引サービスです。ドコモの場合、NTTドコモのスマホ携帯とドコモ光の光セット割を「ドコモ光パック」と呼びます。スマホ携帯と光回線のセット割は光コラボを実施している企業の大半が適用している割引サービスですが、ドコモ光の場合は少し内容が変わっています。
ドコモ光パック適用対象の回線
auやソフトバンクは1回線ごとの割引が適用されますが、ドコモ光パックは回線契約者でスマホ携帯のデータパック利用者を対象としています。1つの回線を家族全体でシェアする仕組みなので、人数が多いほどメリットが多くなります。また、ドコモ光のマンションタイプか、ホームタイプかで割引額も変わってきます。
ドコモ光パック対象のデータパック月額料金
家族向けのパケットパック(マンションタイプ)
パケットパック(GB) | 基本料金 | ドコモ光パック 適用後 |
---|---|---|
ウルトラシェアパック100 | 25,000円 | 22,000円 |
ウルトラシェアパック50 | 16,000円 | 13,600円 |
ウルトラシェアパック30 | 13,500円 | 11,500円 |
シェアパック15(標準) | 12,500円 | 10,700円 |
シェアパック10(小容量) | 9,500円 | 8,300円 |
シェアパック5(小容量) | 6,500円 | 5,700円 |
家族向けのパケットパック(ホームタイプ)
パケットパック(GB) | 基本料金 | ドコモ光パック 適用後 |
---|---|---|
ウルトラシェアパック100 | 25,000円 | 21,800円 |
ウルトラシェアパック50 | 16,000円 | 13,500円 |
ウルトラシェアパック30 | 13,500円 | 11,500円 |
シェアパック15(標準) | 12,500円 | 10,700円 |
シェアパック10(小容量) | 9,500円 | 8,300円 |
シェアパック5(小容量) | 6,500円 | 5,700円 |
ひとり向けのパケットパック(マンションタイプ)
パケットパック | 基本料金 | ドコモ光パック 適用後 |
---|---|---|
ウルトラデータLLパック(30GB) | 8,000円 | 6,900円 |
ウルトラデータLパック(20GB) | 6,000円 | 5,100円 |
データMパック(標準)(5GB) | 5,000円 | 4,200円 |
データSパック(小容量)(2GB) | 3,500円 | 3,000円 |
ケータイパック | 定額料300円 月/~4,000円 | -500円/月 |
ひとり向けのパケットパック(ホームタイプ)
パケットパック | 基本料金 | ドコモ光パック 適用後 |
---|---|---|
ウルトラデータLLパック(30GB) | 8,000円 | 6,900円 |
ウルトラデータLパック(20GB) | 6,000円 | 5,100円 |
データMパック(標準)(5GB) | 5,000円 | 4,200円 |
データSパック(小容量)(2GB) | 3,500円 | 3,000円 |
ケータイパック | 定額料300円 月/~4,000円 | -500円/月 |
ドコモ光パック対象のデータパックの月額料金が上記の表となります。本来スマホの月額料金は高額ということもあり、ドコモ光パックを適用後の月額料金もそこまで安いと感じられないかもしれません。また、スマホ携帯の割引が適用されるのはシェアパックのみなので、単身者の方でも適用するためには加入するしか方法が無いというのも地味なデメリットと言えます。
毎日大容量のデータ通信をするヘビーユーザーでもない限り、メリットと感じるにはインパクトがあまりにも薄いでしょう。
ドコモの光回線「ドコモ光」
ドコモ光の特徴は、光コラボに珍しいプロバイダを選べるという点です。選べるプロバイダはタイプAとタイプB、回線のみのカテゴリに分けられており、タイプAが最安値のプロバイダグループになります。
- タイプA・・・18社
- タイプB・・・7社
- 以上全25社
選べるプロバイダは全25社から選択でき、どちらにも希望のプロバイダが無い場合は回線のみ契約の「単独」を選択することができます。単独を選んだ場合、そのままではインターネットに繋げることができないので、別途でプロバイダと契約する必要があります。ただし、その場合は回線とプロバイダで別々の契約が必要になるので、費用もタイプA、Bから選ぶより割高になります。
月額料金
タイプA | 2年定期契約あり 4,000円/月 契約なし 5,000円/月 |
タイプB | 2年定期契約あり 4,200円/月 契約なし 5,200円/月 |
単独 | 2年定期契約あり 3,800円/月 契約なし 4,800円/月 |
ライトユーザー向け「ドコモ光ミニ」
また、ドコモ光には戸建て限定の「ドコモ光ミニ」という2段階定額サービスのネット回線サービスがあります。ネットを利用した月のデータ使用量によって利用料金が変動し、翌月に繰り越すこともできる定額サービスです。
月額料金 | |
---|---|
2年自動更新 | 4,200円(上限:7,200円) |
契約期間なし | 2,700円(上限:5,700円) |
従量部分の通信料 | 10MBにつき30円(未満の場合は切り上げ) |
ドコモ光パック セット割 | 500円割引 |
最大通信速度 | 100Mbps |
インターネットはメールのみなど、たまにしか使わない人や通信量が少ない人には月額2,700円から利用できるライトユーザー向けのプランです。データ量による定額制というのが携帯会社らしい設定ですが、最大通信速度が100Mbpsに抑えられています。
ネットに繋ぐだけならば十分使用に耐えうる通信速度ですが、現在の主流である1Gbpsの10分の1の速度ということを考えると一般的なネットユーザーには使いづらいかもしれません。
工事・初期費用
新規 | 転用 | |
事務手数料 | 3,000円 | |
工事費・立ち合いあり | 24,000円 | 無料 |
工事費・立ち合いなし | 2,000円 |
開通までの初期費用はどこの企業も大差はなく、ドコモ光でも同じことが言えます。既に光回線にフレッツ光を利用していたり、住居に光回線設備が導入されている場合は特別な工事を費用とせず、手数料だけで済みます。
ドコモ光で出来ること
光コラボは提供している企業独自のサービスが展開されており、ドコモ光出ないと受けられないサービスや特典も実施されています。そのうちの一つが冒頭で紹介したドコモ光パックを始めとしたセット割です。セット割はドコモケータイの「ずっとドコモ割」との併用も可能で、長く使えば使うほど割引が適用され、最大で年間30,000円の割引が適用されます。
ただし、ずっとドコモ割は年単位の長期利用が条件で、最大割引適用に15年以上を必要とします。割引目当てに今からの新規では気が長いと言わざるを得ません。
ドコモ光の独自サービス
- ドコモスマホ携帯とのセット割
- 専門チャンネル見放題の「ひかりTV × ドコモ光」
- 「dカード GOLD」で支払えばポイントゲット
上記3点が主だったドコモ光で提供されるサービスとなります。ひかりTV × ドコモ光は光回線を用いた専門チャンネルの視聴が可能のサービスです。好きな動画や番組が端末で見放題というエンタメ性のあるサービスで、加入から2年は月額無料という特典が付いています。また、2年割に加入することで最大1,500円まで月額割引が適用されます。
ドコモ光では、クレジットカードのdカード GOLDでの支払いをすれば、高額ポイントが加算される特典があります。dカード GOLDは年会費が10,000円と有料ですが、月々の支払いをdカード GOLDで済ませば年会費以上のポイントをゲットできます。ネットショッピングや月々の支払いをクレジット決済にしている人にとっては、地味にお得で検討しても良い特典と言えるでしょう。
結論としてドコモ光はお得なのか?
ここまでの話をまとめると、基本料金はドコモケータイ、ドコモ光どちらともやや高い印象を受けます。もちろんこれは素の月額料金だけで見た場合のイメージですが、ドコモ光はスマホ携帯に限ってはセット割とずっとドコモ割が併用できるというメリットがあります。
国内シェアNo.1を誇るドコモ携帯ユーザーの数から考えても、ドコモ光に申し込むメリットは十分にあります。
しかし、セット割の最大のデメリットが「シェアパックのみ」、「割引適用までの期間が長い」という一部のヘビーユーザーを対象としている内容に感じられます。既に他の携帯キャリアを持つ新規の方には、わざわざドコモ光を選ぶメリットはよほどの理由がない限りあるとも思えません。
新規・転用申し込みによるキャンペーンなども2017年7月現在では公式で行っておらず、ある意味一番の目玉とも言えるキャッシュバックに期待ができないというのも大きなデメリットと言えるでしょう。家電量販店などでは期間限定で逐一行われてもいますが、正規代理店のような高額かつ明朗会計というのも少ない場合が多いものです。
同じセット割があるauやソフトバンクは新規申し込み特典として公式で工事費、月額無料期間などが用意されていたり、正規代理店による高額キャッシュバックなど充実したキャンペーンが実施されています。
ドコモ以外のキャリアの方には、ドコモ光を強くおすすめするには少々難しいかと思われます。