
光コラボの中でも、そこまで大手ではないかもしれませんが、月額料金が比較的安いとされるクイック光が存在します。
月額料金は、何と言ってもインターネットを選ぶ上での最低条件だと思いますが、月額料金が安いだけでお得かと言うと、インターネットの世界はそこまで単純じゃありません。
ではこのクイック光、単に月額料金が安いだけで、他に一体どんな特徴が見られるのでしょうか?
何やらスマホとのセット割も実施しているみたいですが…それらを総合しても、果たしてクイック光はおすすめできる光回線になるんでしょうか?
他社との比較や巷での評判なども含めて、紹介させていただきたいと思います。
目次
クイック光って?
クイック光公式
クイック光とは、プロバイダ事業にも参入している株式会社エクスレイヤが運営する光回線サービスで、フレッツ光回線を提供しているため、光コラボの1つに該当します。
そのため速度は1Gbpsとなっており、提供エリアも全国区となっております。
このクイック光ですが、特徴は何と言っても月額料金の安さになり、業界最安水準であることを謳っています。
業界最安水準って結構大きく出ていますが、本当にそうならスゴいことですよね。
クイック光の各種費用
さて、まずはクイック光の月額料金や工事費用について詳細を見ていきましょう。
月額料金
クイック光の月額料金を、他社と比較してみましょう。
光回線 | ホームタイプ | マンションタイプ |
クイック光 | 4,750円 | 3,750円 |
ドコモ光 | 5,200円 | 4,000円 |
auひかり | 5,100円 | 3,800円 |
ソフトバンク光 | 5,200円 | 3,800円 |
ビッグローブ光 | 4,980円 | 3,780円 |
なるほど、確かに比較してみると大分安いですね。
補足すると、クイック光の料金には、機器のレンタル料が300円含まれており、比較されている他社だと、プロバイダによるものもありますが、その費用は発生していません(無料期間が設けられているものもあります)。
これだけでも、十分申し込む理由にはなりそうですが、次に工事費はどうなるんでしょう?
工事費用
新設する際の工事費用を見ていきましょう。
新設工事費用 | |
工事パターン | 工事費用※ファミリー・マンション共通 |
宅内配線設備の新設 | 24,000円 |
宅内配線設備の再利用 | 9,583円 |
担当者無派遣 | 2,000円 |
転用の場合の工事費用は、フレッツ光の回線をそのまま使うことになるので、基本的には発生しません。
また、契約する際、事務手数料が新規・転用共に発生します。
初回事務手数料 | |
新規 | 3,500円 |
転用 | 2,000円 |
次に、移転先での工事費用になります。
移転工事費用 | ||
工事パターン | ファミリータイプ | マンションタイプ |
宅内配線設備の新設 | 9,000円 | 7,500円 |
宅内配線設備の再利用 | 6,500円 | |
担当者無派遣 | 2,000円 |
工事費については、以上となります。
しかし新規の際の工事費用、結構かかるものなんですね、分割払いも用意されてはいるようですが。
ソフトバンク光やauひかり、ビッグローブ光でも、一応工事費用は提示されていますが、それと同時に工事費が実質無料となるキャンペーンも実施しているので、これに関しては見劣りするかもしれません。
ドコモ&auのスマホとのセット割
クイック光では、ドコモやauの端末とセットで利用することで、クイック光×919モバイルセット割が適用されます。
割引はクイック光の月額料金に毎月-500円充てられますが、割引額が1,000円以上にもなるプランがあるドコモ光セット割やauスマートバリュー/auセット割と比べると、そこまで大きな金額ではありません。
クイック光をおすすめできない!その理由
ここまで説明して参りましたが、月額料金は安いものの、工事費の実質無料キャンペーンなどが実施されていないというマイナス要素も見られましたね。
そしてさらに、クイック光をおすすめすることを躊躇してしまう要素が、実はまだありました。
個人向けのキャンペーンが無い
しつこいですが、先述しましたように、クイック光では工事費無料キャンペーン的なものが実施されていませんし、ソフトバンク光のあんしん乗り換えキャンペーンや、auひかりのauスタートサポートのような、乗り換えの際の違約金を還元するキャンペーンもありません。
強いて言うなら、法人、SOHO、個人事業主向けのキャッシュバックキャンペーンは実施されていますが、個人で契約するとなると、初期費用がどうしてもある程度かかってしまうことを覚悟しなくてはいけないでしょう。
ずーっと割は3年プランという縛りが条件
クイック光の割引となる、ずーっと割の適用は、3年プランに申し込むことが条件となっており、このプランに申し込むことで破格の月額料金を実現していて、さらに通常は月額500円となる、高速通信が利用できるv6プランは、このずーっと割を適用することで追加料金を課金することなく利用できます。
が、やはり3年プランでの利用が条件というのは、些か厳しいとことですよね。
ましてやマンションタイプでの契約となると、解約のタイミングが悪ければ、非常に高い違約金を支払うことになるので、十分に注意が必要です。
なお、解約につきましては、更新月のタイミングで行うことで違約金が発生しないようになっています。
利用年数 | 割引適用期間 | 違約金 |
1年目 | 3年毎自動更新 | 18,000円 |
2年目 | 12,000円 | |
3年目 | 6,000円 | |
4年目 | 3年毎自動更新 | 18,000円 |
5年目 | 12,000円 | |
6年目 | 6,000円 | |
7年目 | 3年毎自動更新 | 18,000円 |
8年目 | 12,000円 | |
9年目 | 6,000円 |
うーん、自動更新される年が異様に高すぎますね。
こういう事態に直面してしまうと、ソフトバンク光のあんしん乗り換えキャンペーンや、auひかりのauスタートサポートみたいなのがあるところに行っちゃいますよね。
工事費や手数料を然るべき箇所に記載していない
工事費や事務手数料も先述させていただきましたが、これらは公式サイトで確認する際、非常に分かりにくい場所からpdfを開くようになっており、肝心な項目がすぐに確認できず、メリット部分だけを強調する仕様になっていることから、信用性という面で懐疑的になってしまう印象を受けました。
営業電話の評判が悪い
クイック光の評判を調べると、通信速度に関しては、フレッツ光回線を利用する光コラボですから、実際はクイック光がどうのという話ではないのですが、どうしても目立ってしまったのが営業電話の印象の悪さでした。
契約してる某プロバイダから0120着信「料金がお安くなる変更のお知らせ」特に作業無いと言質取ったのに数分後別担当の通話でクイック光のサイトを開かせ説明、予想通りNTTに連絡させ転用承諾番号を取る手口。一旦確認したいと言うと即次通話のアポ。質問に対し焦って声デカめに説明する下手さ、露呈。
— 園座際香奈(そのざきわカナ) (@exhymn) January 28, 2018
母がクイック光に契約するところだった😩
今のauひかりより安くなるって言っても調べたら評判悪いし、通信速度も遅いし悪いことずくめなんだが— ひじきの煮物 (@hijiki_kanzume) February 5, 2018
クイック光の電話営業マジでやべえな
説明かとおもって話聞いてたら勝手に回線変える前提で話進められてたかんね— すむお (@Molvinyan) March 4, 2018
クイック光とか言う会社から電話来たわ
大体、電話で勧誘来るところは質が悪い— 不眠症になるっち (@ENEMY_DOG) March 18, 2018
どうも強引に契約の方向へ流そうとするセールストークをしているようですね。
auひかりよりも安くなるという宣伝をしているパターンもあるようですが、auひかりよりもキャンペーンが乏しいのに、その売り込み方は語弊があるような気がするのですが…。
いずれにせよこのような電話対応だと、契約の前に質問したいということがあっても、そのときの電話で言いくるめられそうな懸念はあります。
やっぱり他社の光回線にしよう!
クイック光は、やはりどうしてもおすすめできないという結論に行き着きました。
改めて理由を述べますと、
・工事費が高い
・キャッシュバックキャンペーンが無いので初期費用を抑えられない
・スマホとのセット割の額が少ない
・v6プラスの追加料金が発生しない割引適用プランは3年自動更新が条件
・自動更新の年の違約金が18,000円で高すぎる
・営業電話の評判の悪さや初期費用の記載の分かりにくさなど誠実さに欠ける
・結局月額料金が安いだけで他に負担しなければならない費用は他社より高い
といったポイントが、おすすめできない理由となりますね。
だいぶ辛口の評価になってしまいましたが、色々と洗い出してみると、結構これがお得じゃないっていうのが浮き彫りになってきまして、事実上、月額料金だけしかメリットが無いっていうのが判明しました。
ということで、やはり契約するなら、他社にした方がいいのでは無いかと思うのですが、じゃあ例えばどこの回線がいいのか、という話になりますよね。
おすすめするのはソフトバンク光
画像:ソフトバンク光
ドコモ光のセット割は複雑すぎる上に、家族が多い分割引額が大きくはなるものの、代表者一人のスマホしか割引されないという融通の利かない仕様になっているので、ドコモユーザーなら絶対コレ!とまでは、正直言えません。
18,000円の工事費に関しては、2018年2月1日~5月7日の期間限定で、無料キャンペーンを実施しているようです。
auユーザーであれば当然auひかりか、auひかり同様にauスマートバリュー/auセット割を実施するビッグローブ光を利用するのが良いんですが、とりあえず今回はソフトバンク光を推奨させていただきたいと思います。
ソフトバンク光をおすすめする理由としては、
・ソフトバンク光に新規申込/引越しの方は工事費全額負担
・乗り換えの際の違約金を還元するあんしん乗り換えキャンペーンを実施
・ソフトバンクやワイモバイルなどの端末があればおうち割が適用される
などがあります。
とは言え、
「ソフトバンクユーザーやワイモバイルユーザー以外にとっては、あまり旨味が無いのでは?」
と思うところですが、あんしん乗り換えキャンペーンの還元額は最大10万円となっており、恐らくこれは業界最大額のはず。
また、これと同様のサービスとなるのがauスタートサポートですが、こちらの還元額は最大3万円となっており、また適用条件は、あんしん乗り換えキャンペーンの方が優し目なので、ソフトバンク光の方が初期費用を抑える上では、敷居が低めというのが分かるかと思います。
もし、これを機にキャリアも乗り換えようか、検討される場合は、格安スマホを提供しているワイモバイルを選ぶと、相当な節約になるでしょう。