
早速ですが、今回取り上げたいのは、auひかりとビッグローブ光について。
どちらも光回線の大手サービスですが、比較すると一体どのような違いがあるのでしょう?
第一に異なるのが、光回線そのものです。
光回線は、フレッツ光回線を利用する光コラボや、KDDIが提供するauひかり、ケーブルテレビや電力会社が提供するものもあります。
auひかりはNTTが使用していないダークファイバーという回線を利用して提供しており、完全に独立した回線とされています。
NURO光も同様に、このダークファイバーを活用した自社回線となっています。
この中だとビッグローブ光は、「光コラボ」に該当します。
光コラボは、フレッツ光が事業者向けに提供しているモデルなので、これまで光回線を提供することに縁の無かった事業者も、光回線サービスに独自要素を取り入れて提供できるようにしたもの、という風に捉えればいいでしょう。
光コラボはフレッツ光回線、ということは…。
そう、どの光コラボを利用しても、回線自体は同じで、提供エリアもフレッツ光と同じものになります。
そのため光コラボの強みは、提供エリアの規模にありますが、auひかりにはどのような特徴があるのでしょうか?
また、フレッツ光回線であるビッグローブ光は、どのようなサービスを提供しているのでしょうか?
納得がいくまで、今回調べてみました。
auひかりとビッグローブ光を比較
使用する光回線が異なるだけで、何がどう変わってくるのでしょうか?
ざっくり言えば、何もかもが違います。
回線が違えば速度にも影響しますし、月額料金やキャンペーンも光回線によって変わります。
それでは、auひかりとビッグローブ光には、一体どんな違いが見られるのか、詳細を説明したいと思います。
auひかりは徐々に料金が安くなる
インターネットを利用するとなると、重要なのがまず料金。
料金差は、一体どれだけあるのでしょうか?
auひかりとビッグローブ光の料金を比較(3年プラン) | ||
回線 | ホームタイプ | マンションタイプ |
auひかり | 5,100円 | 3,800円 |
ビッグローブ光 | 4,980円 | 3980円 |
見てお分かりいただけるかと思いますが、まずホームタイプよりもマンションタイプの方が安いですよね。
上記の表を見る限りだと、ホームタイプはビッグローブ光の方がauひかりよりも安いようです、が、その差は100円弱ほど。
料金に関しては僅差という印象です。
しかしこれらは、いずれも3年プランを比較したもの。
auひかりには、ずっとギガ得、ギガ得、標準といった3つのプランがあり、ずっとギガ得プランという3年自動更新プランを反映したのが、以上の料金になります。
一応ビッグローブ光と同じ間隔で更新されますが、「ずっとギガ得プラン」は3年の間、1年毎に100円ずつ月額料金が下がる仕様になっており、最終的に3年目の金額に落ち着きます。
auひかりの料金の変化 | |||
― | 1年目 | 2年目 | 3年目 |
ホームタイプ | 5,100円 | 5,000円 | 4,900円 |
マンションタイプ | 3,800円 |
結果、ホームタイプの月額料金はビッグローブ光よりも80円ほど安くなります。
とは言え、それでも僅差ではありますが。
ちなみにauひかりのマンションタイプは、導入されている集合住宅自体が少ないのと、仮に導入されていてもVDSL方式のものが殆どで、下りが最大100Mbpsと、あまり速くなく、安定性もありませんので、おすすめはしません。
auひかりのマンションタイプを導入している住宅は、フレッツ光回線も敷設しているケースが多いので、であればビッグローブ光をおすすめします。
「auスマートバリュー」と「auセット割」が鍵を握る
※画像引用元:au
料金面を重視するのであれば、auスマートバリューとauセット割のどちらを利用するかも含めて考えましょう。
ビッグローブ光では、auスマートバリューとauセット割のどちらかを選ぶことができますが、auひかりではauスマートバリューの一択です。
auスマートバリューは、ご家族のauケータイ、スマホ、タブレットも月額割引対象となっていますが、auセット割は固定回線の1回線だけが月額割引されます。
また、auスマートバリューは、最大10回線までの端末を登録することができますが、離れて住むご家族のau端末に割引を適用するとなると、そのご家族の年齢が50歳以上でなければ対象となりません。
さらにプランによっては、3年目から割引額が少なくなることも考慮しなければなりません。
諸々の事情を踏まえ、どれだけ自分の家族でauスマートバリューの対象にできるか、最終的にそこまでauスマートバリューの恩恵を受けられないようであれば、割引額が永年同じままのauセット割を提供するビッグローブ光を選ぶ、ということも視野に入れてみましょう。
auスマートバリューの割引表はコチラ
auセット割の割引表はコチラ
ビッグローブ光は光☆SIMセット割も実施
※画像引用元:ビッグローブ
ビッグローブは格安SIM/スマホを提供しており、これと光回線のセット割となる光☆SIMセット割(最大300円割引/月)も実施しています。
スマホの月額料金が地味に高いのもあってか、格安スマホへの乗り換えは増加傾向にあります。
格安スマホを検討されている方にとって、このサービスは見逃せないでしょう。
ビッグローブ光は3年プランだと移転費用が無料
3年プランは大体、解約時の違約金が高いため、「今後引っ越しをするかも」という不安を持つ方にとっては、特に遠慮しがちのプランとなっています。
しかしビッグローブ光では逆転の発想で、引っ越しに伴う解約を阻止するかのごとく、3年プランの方の移転工事費用を無料にするという大胆な施策を執っています。
そのため引っ越しの予定があっても無くても、気軽に3年プランを利用できるのが、他社には見られないビッグローブ光の特徴、ということになるでしょう。
速度を比較
料金と並んで重要なのが、通信速度ですよね。
と言っても、auひかりとビッグローブ光って、どちらも上下最大1Gbpsなので、違いは無いハズ…。
と、その前に、上りと下りの区別についてですが、それぞれの役割は以下のようになっています。
【上り】アップロード速度
SNSや動画の投稿、メールの送信などのコンテンツの発信に使用。
【下り】ダウンロード速度
動画の視聴、メールの受信、ネットサーフィンなどのコンテンツの閲覧に使用。
また、どちらも公表している速度は同じですが、実際使用するとなると、違いが出てきます。
これを実効速度と言うのですが、要するに実際に利用できる速度のことになります。
公表している速度と実効速度が違うのなら、なぜ実効速度の方は公表しないのでしょうか?
実は通信速度というのは環境に左右されやすいため、実際の速度がどのくらいになるのかは、使用しないと分からないので、公表できないのです。
そのため、ベストを尽くせばこのくらい出せるという、ベストエフォート方式と呼ばれる表示をしています。
ですが、実際どのくらいの速度を出せているのか知っておかないと、どうしても不安が付き纏いますので、ここで利用者の声も見てみましょう。
auひかりホーム 5G、昼間に計測したら、最高速度更新。むっちゃ早い。
家の中のLAN経路上、交換しづらいCAT5eケーブルが間にはいっているが、2.5か5Gでリンクアップしてるのだろう。多分。
サーバ側に常時1Gbpsオーバを出すだけのキャパがあんまり無いようだ。 pic.twitter.com/qLapSBSrOC— Tatsuo T (@teatsuka) April 15, 2018
ビッグローブ光のipv6プラスオプション契約したら夜10時頃の時間帯のネットがクソ速くなったwww!
無料オプションだからフレッツ光系の回線で速度が出ない人には超オススメ!(ひかり電話契約か別途対応ルーター必要ですが。) pic.twitter.com/EG3qBlAcJU— tanakazuwow (@tanakazuwow) February 21, 2017
このように、どちらも速いという声が見られました。
ただ、ビッグローブ光に関して言えば、遅いという声も多くありました。
それはフレッツ光回線を利用していることが関係していると考えられます。
フレッツ光回線を使用するユーザーは、あまりに多いため、集合住宅や近隣で同じ回線を使用していると、どうしても速度が停滞しやすくなってしまいます。
auひかりは、ユーザー数がフレッツ光ほどの規模では無いため、通信速度は落ちにくい方とされています。
IPv6接続で速度の改善を試みる
auひかりにしてもビッグローブ光にしても、IPv6接続を取り入れているので、恐らく速度改善の一番の対策となるのが、このサービスになるでしょう。
IPv6は大抵利用できることに気付いていない場合が多く、プロバイダの会員ページなどから設定を変えることで利用できます。
IPv6に変えない場合、基本的にIPv4という従来の接続方式によって通信することになるのですが、後者は回線が混み合うと、その渋滞に巻き込まれてしまいます。
しかしIPv6だと通信する際に混雑するポイントを避ける仕組みになっているので、いつでもスイスイとインターネットを楽しめるようになります。
auひかりとビッグローブ光、どちらでIPv6を使うにしても、何れも追加料金は発生しません。
ただし、ルーター自体がIPv6に対応している必要がありますが、auひかりではホームゲートウェイという、光電話対応ルーターを提供しており、この機器によってIPv6に切り替えることができます(My auにて設定変更をします)。
一応コチラは月額500円となっていますが、auスマートバリューを適用することで、永年無料になります。
また、ビッグローブ光でもIPv6対応の無線ルーターをレンタルしていますが、こちらはレンタル料として月額500円発生します。
結論:ビッグローブ光は誰にでもおすすめ
auひかりのポイントをまとめると、
・利用できるエリアは光コラボよりも限られるので引っ越しの際は不利
・長い目で見れば月額料金はビッグローブ光よりも僅かに安い
・auスマートバリューを適用すればホームゲートウェイのレンタル料が永年無料に
・auスタートサポートで乗り換えの際の違約金を還元してもらえる
ビッグローブ光のポイントは、
・光コラボだから全国的に利用可能なので引っ越し先でも使える
・2年プランがある(auひかりだと導入の少ないマンションタイプのみ)
・auスマートバリューに加えauセット割もある
・格安/SIMとのセット割がある
・3年プランだと引越しに伴う移転工事費用が無料
などが挙げられます。
ビッグローブ光は利用できる範囲が広く、移転費用が無料です。
マンションのような賃貸住宅に住まわれる方だと、なかなか定住できないとは思うので、ビッグローブ光の方がいいかもしれません。
と言うか総合的に見て、ビッグローブ光はどこでも使えて無難なのと、提供元が老舗プロバイダなので、安心感は十二分にあると言えます。
auひかりはエリアが狭いので、引っ越しの懸念がある方には不安が残るかもしれません。
ただしauスタートサポートという乗り換え違約金を還元するキャンペーンを実施しているので、今使用しているインターネットの解約違約金がかかってしまうauユーザーの方にはおすすめです。